ゴンドラに乗る

さて、しばらくは、旅の余韻が残っている間、イタリアの話を綴ろう。

北から南への日程で、ヴェネチア(マルコ・ポーロ)空港に降り立った翌日、近郊のホテルからヴェネチアへとバス移動。

現地のガイドのもと、サンマルコ広場やら、ため息の橋など案内してもらい、ゴンドラ乗場へと向かった。

27年前は、近郊のホテルではなく、船でホテルに乗り付けた。

しかも2連泊できたので、ヴィスコンティ監督の映画、ベニスに死すの舞台となったリド島にも水上タクシーで行った。

当時世界一の美少年と話題になったビョルン、アンドレセンと同じポーズをリド島で撮った写真が残っている。

夕闇迫る中ゴンドラに乗り、カナルグランデにゴンドラが集まり、サンタルチアをゴンドリエーレが唄い、合唱となった。ゴンドラを降りる頃には辺りは暗くなり、まさにゴンドラセレナーデであった。

なんて贅沢な旅だったのだろう。

当時はゴンドリエーレの後継者不足が問題視されていたが、何のことはない、観光客が溢れ、バイト?のような若者が船頭となっている。

上手いのか下手なのか微妙な若いゴンドリエーレは唄わない。唄えないのかもしれない。

乗り合わせた同じ緑チームの女性二人と仲良くなったのがせめてもの慰めとなった。